【59市町村・この10年】只見線利用の誘客期待 金山町

 
JR只見線の工事現場を視察する関係者=2020年9月

 2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で甚大な被害を受けた。不通となっているJR只見線会津川口―只見間(27・6キロ)の復旧工事の完了時期は22年4~9月にずれ込んだ。21年度内の完了と運転再開を目指していたが一部で工法変更が必要で、全線再開も22年中に遅れる見通し。

 そんな中、町内では東北電力が水力発電PR施設「奥会津水力館みお里(り)」を建設し、昨年7月に開館した。大規模な水力発電用ダムが多く立地する只見川水系の電源開発の歴史や水力発電の仕組みを学べるほか、自然豊かな奥会津の魅力も発信する。みお里は道の駅「奥会津かねやま」に隣接する只見川に面した場所に建設した。震災や豪雨災害で建設計画が一時中断したが、構想発表から10年を経て完成した。今後、只見線を利用した観光や教育旅行の誘客が期待される。

 13年8月には町特産の赤カボチャや天然炭酸水などをイメージした町公式キャラクター「かぼまる」が誕生した。