【59市町村・この10年】貴重な出土品、国重文に 三島町

 
2018年に国重要文化財に指定された荒屋敷遺跡の出土品の一部

 荒屋敷遺跡出土品は2018(平成30)年10月、国重要文化財(美術工芸品)に指定された。

 縄文時代晩期を中心とした同遺跡は南後背部にある段丘崖が崩壊したことによる土石流で埋没し有機質遺物が残る環境が保たれた、まれな例。

 国道改良工事に伴い1985~87年の発掘調査で出土した遺物のうち589点が指定された。土器や石器だけでなく、漆塗りや繊維製品などが出土している。

 18年11月に同遺跡出土品の国重要文化財指定、三島のサイノカミの国重要無形民俗文化財指定10周年、奥会津編み組細工の国伝統的工芸品指定15周年を記念した合同祝賀会が開かれた。

 町に移り住んで編み組細工などの伝統工芸を学び、農山村の生活を体験する町の新規事業「生活工芸アカデミー」は17年度からスタート。修了生は町の生活工芸伝承生制度を利用し創作活動を行うなど、生活工芸を生かしたまちづくりの担い手を育成するとともに雇用創出を進め、若者の定住と地域活性化を目指す。