【59市町村・この10年】6校の統合小学校誕生 古殿町

 
古殿小の開校式で元気に校歌斉唱する児童たち=2011年4月

 東日本大震災により町内の約半数となる住宅863件が被害を受け、道路も10路線が通行止めになった。浜通りからは約3千人の避難者を受け入れた。

 震災直後の4月には田口、宮本、大原、山上、大久田、論田の6小学校が統合し、古殿小が誕生。2014(平成26)年には幼保連携型認定こども園「ふるどのこども園」が開園した。16年には、町公民館が老朽化などから大規模改修され再オープンした。同年には町出身で自転車競技の窪木一茂選手がリオデジャネイロ五輪に出場し、町を沸かせた。町民体育館は震災で被害を受けて解体、新築され、18年に「やぶさめアリーナ」としてオープンした。

 町は現在、旧鎌田小跡地に12世帯分の高齢者向け住宅を整備している。同じ敷地内には、これまで町になかった高齢者向けグループホームが開所する予定で、町はグループホームの職員に住宅の見守りを委託する方針。高齢化が進む中、町民が安心して暮らせるまちづくりを進めている。