「古関メロディー」CD化!常磐炭礦社歌、野球部応援歌を再現

 
野木部長(前列右)から楽譜を受ける野木会長(同中央)

 いわき市のNPO法人常磐炭田史研究会は、古関裕而が作曲し、野村俊夫が作詞を手掛けた常磐炭礦(たんこう)(現常磐興産)の社歌と野球部の応援歌を再現し、CD化した。

 社歌「我等の力」と応援歌「若きいのち」の楽譜などは事務所で保管されていたが、1960年代に起きた火災で失われたとされる。NHK朝ドラ「エール」の放送をきっかけに曲を懐かしむOBらの声を受け、再現作業が始まった。

 湯本高吹奏楽部が作業に協力した。元社員が過去に独自に作成し、保管していた楽譜を基に作業が進んだ。吹奏楽部顧問の小山田浩さん(52)が炭鉱の歴史や古関メロディーを参考にアレンジを加えて編曲し、楽譜が完成した。

 録音作業は湯本高の生徒が担当した。吹奏楽部1、2年生36人の演奏に合わせ、野球部員ら有志約10人が歌い、CDに収めた。

 吹奏楽部の野木なつみ部長(17)、野球部代表の安島慎之助さん(17)が11月30日、常磐炭礦OBで、同NPOの野木和夫会長(77)にCDと楽譜を手渡した。

 野木会長は「令和の時代にふさわしい、若々しい曲になった」と笑顔を見せた。

 再現作業に協力した野木部長は「明るい曲なので元気よく、力強い演奏になるようにした」、安島さんは「力強くリズムが良い。うまく気持ちを乗せられた」と話した。再現された曲は動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開予定という。

 CDなどの贈呈式には同NPOの小山田昭三郎さん、安斎哲男さん、志賀由直さん、吉田浩美校長が同席した。