国道114号を飯野町内に入ると、ピラミッドを思わせる円すい形の小高い山が目に入る。町北部に位置する千貫森。「UFOの里飯野町」の代表的かつシンボリックなこの山には、UFO目撃談などミステリアスな伝説逸話が数多く伝えられ、町おこしの重要な役割も担っている。
山道には、ふもとの千貫森公園から入る。宇宙人にまつわるさまざまな資料や立体シアターでUFO伝説を紹介するUFOふれあい館の脇と、駐車場近くの3カ所から入山することができる。早速、宇宙人をモデルにした石像に迎えられる。タコのような姿、カメレオンのような姿など、愛らしい宇宙人の石像は全部で9体ある。
頂上までは、最短のUFO登山道を使えば約20分。山を回りながら登る一周遊歩道を進むと、春はカタクリの群生も楽しめる。登山道の最後は磁力パワーが出ているという「ピンカラ石歩道」と呼ばれる石畳を進む。頂上には展望台が設置されている。その名も「UFOコンタクトデッキ」。千貫森の環境整備活動を行っている同町のNPO法人・遊歩自然倶楽部理事長の佐藤寿男さんが「吾妻や安達太良などの眺望が素晴らしい」と紹介する頂上からの展望は、360度の絶景が広がる。
デッキには無料の望遠鏡があり、田畑の様子や千貫森をぐるりと囲む町内外の山が美しい。夜空を見上げれば、もしかすると不思議な物体を目撃することができるかもしれない。
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