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ふくしま里山物語
 かつて、人々の生活と密着し暮らしを支えてきた県内里山。燃料や農業に必要なものを得るために手を入れてきた。変わりつつある現在の里山の風景、森づくり、行事など、人と森のかかわりとともに、そこに息づく生物を紹介する。
【 48 】 フクジュソウ
会津の山里に春告げる

フクジュソウ

集落を見下ろす日当たりの良い斜面で、咲き競うフクジュソウ=喜多方市山都町沼ノ平

 過疎と高齢化が進む小さな集落に、今年も春が来た。喜多方市山都町の沼ノ平地区で行われている「福寿草まつり」は、今年で14回目。毎年、期間中は県内外から3000〜6000人の参観者が訪れる。集落付近でも鮮やかな黄色い花を咲かせ、会津の山里に春の訪れを告げている。
 同地区には100万株以上といわれるフクジュソウが群生する。「昔は親せきの家を訪ねる時など、よくお土産に掘っていったものです」と同地区の岩橋弘隆さん(76)。まつりの立ち上げにかかわった一人だ。昔から同地区の東と西外れに群生地があり、当時地区の経済を支えていた林業や養蚕が衰退して桑畑がなくなると、地区全体にまで生育が広がっていったという。

 鮮やか黄色いじゅうたん

 現在、福寿草まつりのコースになっている古屋敷地内には、屋敷跡や古い墓地跡、経塚があり、江戸時代後期の集落跡と考えられている。フクジュソウが満開になると、辺りはまるで黄色いじゅうたんのよう。喜多方市教育委員会の大塚哲弥さん(49)=同地区=は「昔、そこに住んでいた人たちが大切に育ててきたのでは」と思いをはせる。
 まつりでは、地区の農産物や漬物、そばなどが販売され、すべてが手作り。地区の更なる魅力を掘り起こし、地域を活性化させることが住民の願いだ。
(写真と文・矢内靖史)
   フクジュソウ 
  キンポウゲ科の多年草。草丈10〜30センチ。レッドデータブックでは全国、県ともに絶滅危惧(きぐ)U類。
 
 

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