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ふらんす菓子コミネヤ(棚倉町)
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▽業種=菓子製造販売
▽場所=棚倉町棚倉字古町24
▽電話=0247・33・2871
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笑顔の花咲かす“必需品”
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長く人気を集めているシュークリーム「美粧石」
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「お菓子は人を幸せにできる。東日本大震災を経て、菓子作りの大切さをあらためて実感した」。シェフの真岡昭典さんは震災からの復興の思いを込め、菓子作りを続けている。
店内には約80種類のお菓子が並ぶ。シュークリーム「美粧石(びしょうせき)」は、白河市東の「たまご工房石井」の卵を使用、薄くて柔らかい生地でクリームを包んでいる。祝い事などのお返し品としても人気を集めている。
店や工房に目立った被害はなかったが、ガソリン不足から材料の流通が滞り、作れないものもあったという。加えて「書き入れ時」の3月、例年に比べて震災後の10日間は売り上げも伸びなかった。「自粛ムード」が弱まるにつれ客足が回復。「開いていてうれしかった」と、店内に利用者の笑顔が戻るようになった。
誕生日ケーキを頼まれた家族から、「こんな時に作ってくれてありがとう」と感謝されたこともあった。「お菓子は嗜好(しこう)品だと思っていたが、『必需品』だと感じた。こんな時だからこそ、みんなの笑顔のため、お菓子を作り続けたい」と真岡さん。
店のコンセプト「氣(き)のあい」を信条に、復興の笑顔の花を咲かすべく、厨房(ちゅうぼう)に立つ。
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(2011年10月23日付福島民友新聞「あした新聞のページ」より)
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