【聖光学院―加古川北】１回表聖光学院２死満塁、菅野が右越えに走者一掃の適時三塁打を放つ＝甲子園

　躍動する聖光ナインが甲子園に戻ってきた。地元・兵庫代表の加古川北を相手に１４安打の猛攻を見せ、アウェーでもひるむことのない強さを証明。最終目標とする全国制覇に向け、強く一歩を踏み出した。
　ナインを勢い付けたのは初回二死満塁での菅野修平（３年）の一発。「シンプルに打つことだけを考えた」というフルカウントからの一打が強烈な先制パンチになった。
　菅野は昨春からの主力メンバーだが、福島大会は打率１割台にあえいだ。甲子園入り後は特打ちにも励んだが、不調から抜け出せずにいた。しかし「考えすぎずに思い切って振ればいい」と、初戦の２日前にようやく吹っ切れた。菅野は「みんながつくってくれたチャンスを、やっと生かすことができた」と笑顔を見せた。
　菅野に続けと、同様に不調だった主砲黒羽剛広（３年）も鮮やかな本塁打を放ち、復活をアピール。会心の一打にほっとした表情の黒羽は「仲間に支えられて今日がある」と感謝した。
　活躍すべき選手が目を覚ました聖光学院。初戦を圧勝で飾り、チームは完全に上昇気流に乗った。
（２００８年８月９日　福島民友・高校野球ニュース）