「夏の甲子園」開幕 横断幕に思い込め行進
甲子園で6日に開幕した第93回全国高校野球選手権大会の開会式の入場行進では、被災した本県と岩手、宮城両県の高校生6人が、「がんばろう!日本」の横断幕を持って行進、震災復興に向けた力強いメッセージを全国に届けた。
本県からは、浪江高の佐藤大悟選手(3年)と小高工高の高野大志選手(同)が参加。浪江高野球部は、原発事故の影響でサテライト協力校の安達高で授業を受けながら練習してきた。佐藤選手は「仲間の思いも背負って堂々と行進しようと思った。つらい状況を乗り越えたからこそ今がある。これからもっとつらいことがあっても、今の気持ちを思い出して乗り越えていきたい」と前を向いた。
小高工高の野球部員も原発事故の影響で離れ離れに。高野選手も自宅が津波で全壊する被害を受けながら福島大会に臨み、ベスト4まで進出した。「被災した自分が行進することで、被災地は元気なんだぞということが伝われば」。震災を乗り越えてグラウンドを行進する選手たちに、観衆からは大きな拍手が送られた。
(2011年8月7日 福島民友・高校野球ニュース)
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