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成長示し「悔いなし」 三浦主将“支えてくれた人に恩返し”
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ベンチからの指示を内野陣に伝える三浦主将(左から2人目)=甲子園
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点差が開いても、一球一打に執念を込める野球を貫いた。兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で12日に行われた第97回全国高校野球選手権大会2回戦で東海大相模(神奈川)に1−6で敗れた本県代表の聖光学院。追い掛ける展開になっても度重なるピンチをしのぎ、8回には1点を奪う意地を見せた。「やり切った」「悔いはない」。目標の日本一は果たせなかったが、選手たちはチームの成長をかみしめて甲子園を後にした。
「踏ん張るぞ」。東海大相模の初回からの猛攻に球場がどよめく中、聖光学院ナインは浮足だっていた。三浦陸主将(3年)は伝令としてマウンドに向かい、仲間を鼓舞。ナインは勝てない時期を乗り越え、たくましくなった姿を取り戻した。「自分たちのチームは紆余(うよ)曲折があってバラバラになりかけたこともあった」(三浦主将)。福島大会直前に行われた県北支部大会で、福島西に0−1で完封負け。どん底を味わったチームは、野球に取り組む姿勢を見直した。トイレ掃除やごみ拾い―。“常勝”を取り戻すため、時には選手同士で泣きながら話し合った。甲子園への切符を手にした後も、三浦主将は裏方に徹し、ナインに「支えてくれた人に恩返しするため、一試合一試合を宝物にして戦おう」とハッパを掛け続けた。
主将のげきで冷静になったチームは、福島大会無失策の内外野陣が好守で先発・森久保翔也選手(同)をもり立てた。「投手が自分の投球をしてくれていた。守備で助けたかった」と村崎龍馬選手(3年)。森久保選手も低めを突く投球で四回以降は無失点。今夏初の失策が絡んだ6回2死満塁のピンチも切り抜け、守備陣の信頼に応えた。
8回には森久保選手の適時打で一矢報いた。甲子園のブルペンで投手陣の球を受け続けた渡部淳之介選手(同)が「人にも自分にも厳しい。誰よりも苦労したはず」と評する三浦主将。戦後最多となる9年連続の甲子園へとけん引した主将は、目に涙をためながら「みんなが自分たちのできることをやり切ってくれた。悔いはない」と言い切った。
(2015年8月13日 福島民友・高校野球ニュース)
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