高校生・一般男子（４０歳未満）１０キロの部で連覇を果たした大内龍太郎（飯舘ＡＣ）

　連覇への執念がこもったラストスパートだった。強豪が名を連ねる奥川健康マラソン大会の高校生・一般男子（４０歳未満）１０キロの部で、貫禄の走りで連覇を飾った大内龍太郎（飯舘ＡＣ）。「勝つことにこだわって走った。今の力は出し切れた」と会心のレースを振り返った。
　大内は、序盤からトップ集団に加わった。県内のマラソン大会でともに優勝を争ってきた加藤伸治（爆走戦隊！走れンジャー）の背後にぴたりと付き、力を温存。“ラスト２キロが勝負どころ”と心に決め、スパートをかけた。徐々に加藤を引き離し、両手を広げてゴールに飛び込んだ。
　「勝つことで来年も優勝するという次の目標ができた」と大内。原発事故の影響で飯舘村を離れ、伊達市に避難する大内は「自分たちが走ることで“やれることをやろう”と村民に思ってもらえれば」と力を込める。成長著しい２４歳のランナーは、村民を勇気付けるためにも走り続ける。
（２０１２年６月１８日　福島を走る・福島民友ニュース）