【１０キロ男子１８歳以上２９歳以下】初参加で初優勝した吉泉亘（鶴岡市陸協）

　初参加で男子総合優勝を飾った一般１８歳以上２９歳以下の部１０キロの吉泉亘（２７）＝鶴岡市陸協。「勝負にこだわった。素直にうれしい」と喜びをかみしめながらも、「本当は大会新記録を狙っていた」と明かした。レース前半から飛び出し、トップ集団を引っ張った。折り返し地点を過ぎたころから、背後の選手の息遣いや足音をうかがい、残り２キロから仕掛けた。事前に思い描いたレース展開だった。しかし、駆け引きに徹したため、大会記録には惜しくも５秒及ばなかった。
　中学校から本格的に陸上を始め、拓殖大に進学後は陸上部で駅伝の練習に励んだ。仕事に就いた現在も毎日、トレーニングを続け、月に５００〜６００キロを走るという。全国各地のレースにも積極的に参加し、２月の第４回いわきサンシャインマラソンにも出場した。今大会は、各種大会で見慣れた“ライバル”の顔があり、レベルの高さを感じたという。
　隣県の山形県から出場。「同じ東北として全体で盛り上げていきたい」と震災、原発事故からの復興を目指す本県に思いを寄せる。ランナーとしての目標も高く、「生涯走り続けたい。来年も参加して大会新を狙います」と、次回の出場を固く誓った。
（２０１３年９月２日　福島を走る・福島民友ニュース）