minyu-net

スポーツ ホーム 県内ニュース 連載 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
 | バンクーバー五輪 | 県内スポーツ | 高校野球 | マリーゼ | Fリーグ | ニュースカレンダー |
第21回バンクーバー冬季オリンピック
 > ニュース一覧
福島民友ニュース
祖父と縁、瀬戸さんが小塚選手にエール 満州で競技仲間

祖父と縁、瀬戸さんが小塚選手にエール 満州で競技仲間

満州のスケートリンクで小塚光彦さん(右)と写真に納まる瀬戸さん(左)

 日本時間の13日午前に開幕するバンクーバー冬季五輪。福島市の瀬戸初子さん(88)は、フィギュアスケート男子に出場する小塚崇彦選手(トヨタ自動車)に熱い視線を注ぐ。瀬戸さんは戦前、旧満州(現中国東北部)で、崇彦選手の祖父光彦さん(94)=名古屋市=と一緒にフィギュアスケートに情熱を注いだ。旧友の孫が五輪に出場することを知り、崇彦選手に寄せ書きをした「日の丸」を贈り、大舞台での活躍を祈る。約70年ぶりに光彦さんとの親交が復活し、「日本の第一人者の孫として、素晴らしい演技を」と崇彦選手にエールを送っている。
 「はっちゃん」。7日夕、瀬戸さん宅にかかってきた電話口から懐かしい光彦さんの声。瀬戸さんは、フィギュアに情熱を傾けた少女時代を思い出し、涙が止まらなかった。
 相馬市生まれの瀬戸さんは10歳の時、満州で鉄道関係の仕事をしていた父の元に家族で引っ越し、奉天の高等女学校でフィギュアを始めた。周辺の学校でフィギュアの講師もするようになると、満州国の広報や記録を担当していた光彦さんと知り合った。仕事の傍ら、フィギュア選手として活躍していた光彦さんは、瀬戸さんと大会や練習などで一緒になる機会が増え、親交を深めた。「(光彦さんは)スケートの技術が抜群で、『いつか子や孫を五輪選手に育てたい』と夢を話していた」という。
 瀬戸さんは帰国後の光彦さんの消息や、嗣彦さんの五輪出場は知らなかったが、最近テレビなどで崇彦選手が取り上げられ、「もしかしたら光彦さんの孫では」と考えるようになった。昨年11月、思い切って日本スケート連盟に手紙や昔の写真、満州で一緒に競技をした仲間の名前などを書いた日の丸を贈った。
 それらは崇彦選手の元に届けられ、昨年暮れの全日本選手権の会場に掲げられた。
 その後、同大会で五輪切符を手にした崇彦選手からお礼の電話があった。瀬戸さんは「(五輪では)平常心で自信を持って跳びなさい」と激励したという。
 光彦さんと旧交を温めた瀬戸さんは「当時の自分たちの夢を崇彦さんがかなえてくれた。日本からも届くよう応援したい」。五輪会場に掲げられる日の丸にエールを託した。
(2010年2月13日 福島民友ニュース)



 


福島民友新聞 購読ご案内

ご購読のお申込

会社案内
会社概要|▶支社・支局のご案内|▶窓の投稿
広告局のページ|▶福島民友愛の事業団
社内見学|▶移動編集局|▶民友メールアドレス

 民友携帯サイト
   みんゆう愛モード

右のコードを読み取り、表示されたURLでアクセスできます。

QRコード
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29

個人情報の取り扱いについてリンクの設定について著作権について

国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN