県内で大きな功績を残した個人・団体を顕彰する第35回みんゆう県民大賞(福島民友新聞社主催)の受賞者が決まった。芸術文化賞に芥川賞作家の鈴木結生(ゆうい)さん(23)=郡山市出身、スポーツ賞にパリ五輪バドミントン女子シングルスでベスト8入りした大堀彩さん(28)=会津若松市出身、ふるさと創生賞にサッカーJ2のいわきFCを運営するいわきスポーツクラブ社長の大倉智さん(55)が選ばれた。
鈴木さんは大学4年時に林芙美子文学賞佳作を受賞し、小説家としてデビューした。今年2月、自身2作目の小説「ゲーテはすべてを言った」で第172回芥川賞を受賞した。1歳から小学5年までを郡山市で過ごし、現在は西南学院大大学院(福岡市)で英文学を研究している。
大堀さんは6歳で競技を始め、富岡一中在学時に東京電力福島第1原発事故が発生。避難先の猪苗代町で競技を再開し、富岡高ではアジアユースで日本人初優勝を果たした。五輪出場の夢をかなえたパリ五輪は、女子シングルスでベスト8入り。昨年12月に現役を引退した。
大倉さんは2015年のクラブ創設時から社長を務めている。「スポーツを通じていわき市を東北一の都市にする」をスローガンに取り組んできた10年間でクラブは目覚ましい勢いで成長、J2まで昇格した。ホーム戦では平均4千人超の観客を動員するなど地域から支持されている。
3人には正賞の盾と副賞50万円が贈られる。
みんゆう県民大賞受賞者の声→