車両火災発生時に車内に取り残された人を連携して救助し、初期消火に貢献したとして、会津坂下消防署は、柳津町の会社員斎藤興志(こうじ)さん(51)、妻の文江さん(55)、長女の五十嵐芽夢(めむ)さん(27)家族に感謝状を贈った。
8月31日午後10時5分ごろ、同町藤字古市の下藤公民館前の道路脇に軽乗用車が止まっているのを見つけて不審に思った芽夢さんが、両親に伝えた。その後、車から発火し、文江さんが119番通報して近隣住民にも状況を知らせたほか、興志さんが工具を使い車のガラスを割って車内で気を失っていた10代女性を救助した。同消防署によると、女性は病院に運ばれたが命に別条はないという。
感謝状贈呈式は17日、会津坂下町の同消防署で行われた。細堀高正署長が「連携して人命救助し、延焼拡大の防止に大きく寄与してくれた」と感謝を述べ、3人に感謝状を手渡した。興志さんは「必死だった。助けられて良かった」と語った。文江さんは「(興志さんが)ためらわずに助けに向かった」、芽夢さんは「違和感を持って両親に伝えたことが救助につながって良かった」と振り返った。