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広野火力発電所2号機廃止 JERA、電力安定供給支障なし

2025/10/01 08:20

1980年に営業運転を開始した広野火発。写真は石炭を燃料とする5、6号機や燃料タンクなど

 国内発電大手のJERA(ジェラ)は30日、広野火力発電所2号機(広野町)を含む国内の火力発電所5基(計325万4000キロワット)を廃止したと発表した。設備の老朽化のため。いずれも既に長期停止中で電力の安定供給に支障はないという。

 同社によると、広野火力2号機は2023年以降、電力需要の逼迫(ひっぱく)時に限り稼働しており、今年4月から長期計画停止中だった。同社は9月19日、2号機の廃止を経済産業省に届け出た。解体時期や跡地の活用法は未定で、同社は「発電事業を含めてあらゆる可能性を模索していく」としている。

 広野火力では1980年7月に2号機が運転を開始。重油・原油を燃料に発電し、2023年10月に1、3、4号機の計3基が廃止された。残る5、6号機は引き続き稼働する。現時点で新設の予定はないという。

 ジェラは東京電力と中部電力が出資する発電会社。広野火力2号機のほか、姉崎火力5、6号機(千葉県市原市)、袖ケ浦火力1号機(千葉県袖ケ浦市)、知多火力5号機(愛知県知多市)を廃止した。

 ジェラは代替として新設やリプレース(建て替え)を進めている。姉崎火力は23年に新1~3号機が稼働を開始。袖ケ浦火力は32年度以降の運転開始に向けて計3基の新設を検討している。知多火力は29年度に7、8号機が運転を開始する予定となっている。

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