原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分候補地選定を巡り、第1段階の「文献調査」応募を求める声が一時浮上した島根県益田市に隣接する山口県萩市の田中文夫市長は19日、調査への反対を表明した。記者会見で風評被害による観光客減少に懸念を示した上で「市からするとマイナスだ」と述べた。島根県も反対姿勢を示している。
益田市では経済界の一部が「市民として生きるための道の一つ」だとして、文献調査を求める請願を検討。県の反対を受けて、提出の当面見送りを決めている。田中氏は最終処分場ができれば、観光客誘致の「大きな弊害になる」と強調した。