【エルサレム共同】イスラエル軍は18日、パレスチナ自治区ガザ北部と南部で大規模な地上侵攻を始めたと発表した。ネタニヤフ首相は19日、声明でガザ全域の「制圧を目指す」と述べた。軍事圧力を強め、17日に仲介国カタールで再開した停戦交渉でイスラム組織ハマスに人質解放や武装解除を迫る狙い。パレスチナ通信は18日のガザ攻撃で140人以上が死亡し、19日も少なくとも60人が死亡したと伝えた。
一方、イスラエル首相府は18日、3月に停止したガザへの人道支援物資搬入を再開すると発表した。「飢餓が起きないよう最低限の食料を供給する」としている。地元メディアによるとネタニヤフ氏は閣僚らに、トランプ米政権から強い再開圧力があると説明した。
イスラエル軍は19日、ガザ南部ハンユニスに「前例のない攻撃を加える」として、周辺住民に退避するよう要求した。
地上侵攻は5師団で5万~7万人ほど(米メディア)が展開しているとみられる。
トランプ大統領の中東歴訪は16日に終了。停戦交渉を巡ってイスラエルとハマスの駆け引きが続いている。