環境省は20日、海藻類が光合成で二酸化炭素(CO2)を取り込み、海底に蓄積する炭素「ブルーカーボン」の拡大に向けた調査を石油元売り最大手のENEOS(エネオス)に委託したと発表した。海洋研究開発機構、港湾空港技術研究所と共同で、沖合で海藻類を育ててCO2を吸収させ、深海に沈めて貯留する技術の実現可能性を探る。
浅尾慶一郎環境相は同日の記者会見で「調査を足掛かりに、大規模な藻場の造成を通じたCO2吸収の取り組みにつなげたい」と意気込みを語った。現在、国内のCO2吸収源は約8割が森林だとし「国土面積などの制限を考えれば、森林以外の吸収源を増やすことが急務だ」と強調した。