長野電鉄の列車に突風で飛ばされたとみられる小屋が衝突し、乗客3人が死傷した事故で、小屋が地面に固定されていなかったことが所有者への取材で分かった。28日で発生から1週間。列車は悪天候のため現場手前で運転を一時見合わせたが、安全と判断して約4分後に再開していたことも判明した。専門家は「予期せぬ突風や小屋の状況など複数要因が重なった」と指摘する。
「かなり視界が悪い」。長野電鉄によると、長野行き普通列車の運転士は21日午後5時40分ごろ、指令室にこう報告し、長野県須坂市の北須坂駅で運転を見合わせた。しかし同社は天候が回復したとして運転を再開し、午後5時50分ごろ、小屋と衝突した。