ジェンダー平等が世界で最も進んでいるとされる北欧アイスランドの女性大統領ハッラ・トーマスドッティル氏が27日、東京都内で共同通信のインタビューに応じた。男女間の格差を是正する上で「文化的規範」を変えることが最も困難だとし、女性の活躍を促す政策の導入だけでなく、男女双方に対する教育や社会全体の議論が重要だと訴えた。
世界では企業で採用や昇進を決めるのは男性が依然多いとし、男性の「思い込み」を変えたり、女性にリーダーの役割を担う自信を持たせたりするための支援が必要だと指摘した。
アイスランドでは育児休暇期間が夫婦で分割され、男女がそれぞれ原則、最大6カ月取得できる。子どもが生まれた場合に男女が同程度の期間を休むため、企業は男女を同等の条件で採用するという。トーマスドッティル氏はこの施策が職場などでの格差を是正する「ゲームチェンジャーになった」と述べた。
アイスランドでは1975年、女性らが格差是正などを求めたストライキを実施した。50周年となる今年10月24日に再びストを行うという。