【ワシントン共同】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は29日、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談し、客観的な、政治的影響を除いた分析のみに基づいて金融政策を決めると話した。FRBが明らかにした。両氏の会談は1月の第2次トランプ政権発足後、初めてとみられる。
ホワイトハウスのレビット報道官は29日の記者会見で会談に言及。トランプ氏は「パウエル氏が利下げをしないことは誤りであり、中国など他国に対して経済的に不利な状況に陥っている」と述べたとした。
FRBによると、会談はトランプ氏からの招待で行われた。両氏は経済成長や雇用、インフレといった経済情勢について議論。パウエル氏は金融政策の見通しについては語らず、政策の方向性は今後の経済に関する情報や、それが経済の先行きにどのような影響を与えるかに完全に依拠していると強調した。
トランプ氏はかねて、インフレは解消したなどと主張し、早期の利下げを繰り返し求めている。自身のSNSでは、パウエル氏を「何も分かっていない愚か者だ」と批判した。