バレーボール女子で、日本国籍を取得すれば代表選出の可能性があると伝えられ、国籍変更に踏み切った選手が、日本協会の手続きの不備で代表資格を得られない事態となっていることが31日、分かった。この選手は協会に質問状を提出。弁護士らによる第三者委員会が調査している。複数の関係者が明らかにした。
この選手は2018年から日本でプレー。出生国の代表として国際大会に出場した経験があったが、22年に日本協会関係者から「国籍変更すれば代表入りできる可能性が高い」と伝えられ「五輪に出場したい」との思いから変更を決意。日本人男性と結婚し、手続きを進めていた。
国際バレーボール連盟(FIVB)は23年6月に、代表歴がある選手は、国籍を変えても所属協会の変更は認めないと改定。同年7月に発表した。
FIVBは新たな規定の施行までに90日間の猶予を設けた。既に国籍変更の申請を進めているなどの理由を申し出れば、救済措置として認められる可能性があったという。だが、日本協会は幹部らがFIVBの発表を把握していなかった。