【キーウ、モスクワ共同】ウクライナとロシアは2日、トルコ・イスタンブールで5月に続く直接交渉を行い、和平条件などを明示した文書を交わした。ロシアはウクライナが求めた無条件での完全停戦を拒否し、最大の焦点だった停戦では進展がなかった。一方、前回と同様に最大規模の捕虜交換では合意し、戦死者の遺体交換も申し合わせた。
ウクライナはロシアに連れ去られた子供のリストを示し、帰還させるよう求めた。ロシア側代表のメジンスキー大統領補佐官は、リストは339人分だったと明らかにした上で、子どもは戦闘地域から救出されたと主張。連れ去りを否定し、親が現れれば、帰還させると明言した。
ウクライナ代表団は交渉後、捕虜交換は25歳以下の若い兵士や負傷兵が中心になると説明。重要な問題の解決にはロシアとウクライナの首脳会談が必要だと改めて主張し、ロシアに6月末までの開催を提案したという。
メジンスキー氏も会見し、捕虜交換の規模は千~1200人ずつになる予定で、ウクライナ兵約6千人の遺体を引き渡すと述べた。