熊本県の木村敬知事は5日の記者会見で、半導体大手、台湾積体電路製造(TSMC)の経営トップが熊本第2工場(菊陽町)の着工遅れは交通問題が理由と発言したことを受け、会社側に説明を求めたと明らかにした。発言は「(工場進出で)渋滞が悪化することを憂慮する」との趣旨だったといい、渋滞を理由に延期した事実は確認できなかったと否定した。
延期の詳しい理由は「聞いていない」とも述べた。経済安全保障の柱を担う一大事業で、官民の情報共有に課題がある現状が浮き彫りとなった。
木村氏は会見で、継続的に渋滞対策に取り組んでいると強調し「現状を十分理解いただけていない」と苦言を呈した。