奈良県立橿原考古学研究所は24日、奈良市の平城京跡の発掘調査で、瓦などを南北15メートルにわたって敷き詰めた遺構が見つかったと発表した。遺構は建物の基底部分と推定され、複数の別の建物跡が取り囲むように並ぶのも確認。研究所は、文献などで伝わっていない奈良時代の未知の寺院跡である可能性を指摘した。
研究所によると、調査地は「左京八条一坊十坪」と呼ばれる区画。平城京の南端に近く、周囲は下級役人などの小さな宅地があったとされる。調査では、30センチほど高くなっている部分があり、幅45センチ南北15メートルにわたって平瓦やこぶし大の石、奈良時代の土器片などが敷き詰められていた。