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熱中症から命守って 娘への思い込め手引作成

2025/09/11 03:28

 熱中症対策を分かりやすくまとめた手引「乙葉リーフレット」

 山形県米沢市で約2年前、部活動の練習から帰宅中の中学1年、島扇乙葉さん=当時(13)=が熱中症の症状で倒れ、死亡した。乙葉さんの誕生月である今年6月、父直人さん(41)と母郁美さん(39)は市教育委員会と協力し、熱中症対策を分かりやすくまとめた手引を作り、市内の小中学校に配布した。娘への思いを込めたその手引には「乙葉リーフレット」と名前を付けた。

 3姉妹の長女で、小学校では全校児童のまとめ役も務めたしっかり者。全国育樹祭の式典に参加して秋篠宮さまの前でスピーチをしたこともある。中1の時に掲げた将来の夢は「市の森林農村整備課の職員になって(自然保護の)緑の少年団活動に関わる仕事がしたい」。自慢の娘は希望にあふれていた。

 しかし2023年7月28日午前、剣道部の練習から帰宅中に救急搬送され、息を引き取った。

 夫妻は今年2月ごろからリーフレット作りを本格的に始めた。きっかけは、体育活動時の事故防止テキスト「ASUKAモデル」を知ったこと。11年にさいたま市の小学6年が駅伝練習後に死亡した事故を受けて作られたものだ。

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