自民党の小林鷹之元経済安全保障担当相は16日、国会内で記者会見し、総裁選への立候補を正式表明した。力強い経済成長に向けて、若者や現役世代を応援するため時限的な所得税の定率減税を提唱。国際情勢の不安定化を踏まえ、防衛費増額の必要性も強調した。林芳正官房長官、小泉進次郎農相も出馬の意向を明言した。前回総裁選に出た加藤勝信財務相は立候補を見送り、小泉氏陣営の選対本部長に就く。
小林氏は定率減税で高所得者優遇にならないよう上限を設けると説明。分厚い中間層を支える新たな所得税制について1年程度で結論を得るとした。防衛費に関しては、現行目標の国内総生産(GDP)比2%では不十分だとして「国家安保戦略を早急に改定して必要な額を増やす」と訴えた。
経済安保を巡り、外国資本による企業・土地買収の規制強化を主張。外国人労働者の受け入れについては「依存しなくてもいいような環境をつくることも重要だ。ビザ(査証)審査を厳格化する必要がある」と語った。
林氏は国会内で会見を開き、石破政権の継承を掲げた。