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4知事が洋上風力継続要望 三菱商事撤退の影響懸念

2025/09/16 17:42

 洋上風力発電に関する要望書を古賀友一郎経産副大臣(左)に手渡す花角英世新潟県知事=16日午後、経産省

 花角英世新潟県知事は16日、経済産業省で古賀友一郎経産副大臣と会談した。三菱商事が秋田、千葉両県沖の洋上風力発電事業から撤退したことを受け、ほかの海域での事業継続を求める青森など4県知事連名の要望書を手渡した。会談で花角氏は「ドミノ倒しのように撤退となっては大変な問題だ」と述べた。

 4県は事業者が決まっている海域のある青森、山形、新潟、長崎の各県。要望書には知事のほか関係する市町長も名を連ねた。三菱商事の撤退によって事業が「重大な危機に直面している」と強調。事業者が収益を確保しやすい制度設計を求めた。古賀氏は、年内をめどに撤退に至った経緯を分析する考えを示し「事業完遂という目標に向けて全力を尽くしたい」と応じた。

 大規模な洋上風力発電所の建設計画は、経産省の公募により9海域で事業者が決まっていた。しかし三菱商事などの企業連合は8月に、秋田、千葉両県沖の3海域から撤退すると発表。約4年前の入札時の見込みから建設コストが2倍以上に膨張したことを理由とした。経産省は再公募に向けた条件の見直しを進めている。

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