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家電データで生活見守るサービス 高齢者異変察知、ベンチャー提供

2025/11/03 17:18

 家電データで見守るイメージ

 炊飯器や掃除機、テレビなどの電力使用データを個別に分析し、高齢者の生活に異変がないかを遠隔で見守るサービスを医大発ベンチャーが提供している。家電ごとの使用状況から生活習慣の変化を把握し、食欲減退や不眠、認知症などの前兆を早期に察知するのが狙い。北海道沼田町など6自治体が導入または導入に向け実証実験をしている。

 サービスを提供しているのは、奈良県立医科大発のMBTリンク(東京)。家電ごとに電力使用状況を示すデータの波形が異なる点に着目した。測定する小型センサーを活用し、自宅などにある分電盤に設置した。約10種類の家電のデータを分析し1分間に1回サーバーに送信する。

 同社によると、毎日規則正しく食事をしている場合、朝昼晩と決まった時間に炊飯器を使用する。使用回数が減れば、食欲が減退している可能性がある。掃除機を使う頻度が減ると筋力低下が懸念され、深夜までテレビをつけていると不眠症が推測される。

 人口2700人ほどの沼田町では、2020年から高齢者住宅など約30戸にセンサーを導入した。

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