【11】退路断って改革進める　駒沢大陸上競技部監督・大八木弘明

　実業団での指導の道を捨て、１９９５（平成７）年４月、駒大のコーチに就いた。　新たな挑戦が始まる。購入したてのマイホームを売り払って甘えを捨てた。駒大で成果を上げる。私の覚悟は本気だった。　就任当初の陸上競技部は戦う集団には程遠かった。練習は自由気ままで、規則正しい生活を送っていない。１年生は朝練習で１～２キロ走ったら寮に戻り食事当番をしていた。これでは強くならない。退路を断ったからには改革を推し...