釜にまきをくべ、鍋に入ったお湯の状態や中に溶け込んだ塩の結晶を想像する。目には見えないものを感じ、時に「奇跡」とも評される塩を形にしていく。それが私の仕事だ。 会津山塩は海塩とは異なり、北塩原村の大塩裏磐梯温泉の温泉水をまき釜で煮込んで製造する。村の大塩地区では古くから温泉水を利用した山塩作りが盛んだった。その歴史は約1200年前までさかのぼる。江戸時代は会津藩の統制の下で作られ、明治時代には皇...
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