JAが生産者に前払いする2025年産米の「生産者概算金」を巡り、JA会津よつばが金額の引き上げを検討していることが22日、同JAへの取材で分かった。同JAは金額を公表していないが、関係者によると1等米60キロ当たりの「コシヒカリ」は昨年より8900円高い2万9100円と過去最高額となっていて、ここから上積みされる見通し。
同JAが設定しているほかの銘柄の概算金は、1等米60キロ当たりの「ひとめぼれ」が2万8000円、「天のつぶ」、「里山のつぶ」が2万7000円。同JAは「具体的な金額は明かせないが、農家の生産意欲向上のため、概算金の引き上げを検討している段階だ」としている。
このほか、東西しらかわも概算金を非公表としているが、関係者によると1等米60キロ当たりで「コシヒカリ」は3万500円、「ひとめぼれ」は2万9900円、「天のつぶ」は2万9700円に設定した。3銘柄ともに前年比で1万500円上がって、過去最高水準になっている。
両JAのほかにも、ふくしま未来は概算金を60キロ当たり1500円引き上げることを既に発表している。各JAのコシヒカリの概算金は、引き上げを検討している会津よつばを除いて3万円台に突入。各JAが生産者概算金を設定する現行制度となった2015年以降で最高額になっており、収穫期を迎えて一般業者との集荷競争が激しさを増している。