東北農政局は10日、本県の2025年産の主食用米の収穫量が9日25日時点で38万4600トンに上るとの見通しを発表した。予想収量は前年並みだったが、作付面積拡大の影響で前年から6万3100トンの大幅な増加となった。
10アール当たりの県内の予想収量は、天候に恵まれたことに加え、渇水などの影響も限定的だったことなどから前年比5キロ増の574キロの見通し。地方別では会津が619キロ、中通りが557キロ、浜通りが541キロと、いずれも前年並みか前年をわずかに上回った。
一方、米価の高騰を受けて県内では広く飼料用米や備蓄米から主食用米への転換が進み、作付面積の拡大幅は全国1位だった。農政局は「主食米への転換が大幅に進んだことが収穫量の増加につながった」としている。
今回から新たに導入された10アール当たりの収量の指標「作況単収指数」は101を見込み、作柄を判断する基準の100をやや上回る水準だった。