【ケーリー(米南部ノースカロライナ州)共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は30日、ハイテク製品などの生産に欠かせないレアアース(希土類)の中国政府による輸出許可に、遅れが生じていると報じた。今月交わしたスイス・ジュネーブでの米中両国の取り決めに反するとトランプ米政権は非難しており、互いに高関税を90日間停止する合意が危機にあるとしている。
同紙によると、今月の合意に向けた両国の協議では、米側が中国の何立峰副首相に希土類の輸出再開を求めた。その見返りに、高関税の90日間停止に応じるとし、中国側は交渉の最終段階で了承したという。
トランプ氏は30日、ホワイトハウスで記者団の取材に応じ「中国は合意の重要な部分に違反した」と不満を示したが、違反した内容には言及しなかった。「中国の習近平国家主席と話すつもりだ。うまく解決できると期待している」と話した。