名古屋市は3日午後4時ごろ、同市名東区の住宅街で見つかった国の特別天然記念物ニホンカモシカを麻酔銃で撃ち、保護したと明らかにした。同市の東山動植物園で治療するなどして、山間部へ放つ予定。
5月30日以降、名東区や隣接する守山区でカモシカの目撃情報が相次いでいた。市教育委員会文化財保護課によると、見つかったのは若い個体で、後ろ足にけがをしていた。市は自力で山に戻るのは難しいと判断。今月2日、保護が決まった。
当初は体への負担を考え、網で捕まえる予定だったが、市街地で長期間過ごして、衰弱する恐れがあることなどから、麻酔銃の使用を決めた。
名東区と守山区は同市東部に位置し、住宅や緑地が広がる地域。