自民党麻生派の鈴木馨祐法相は5日、総裁選の前倒しを要求する意向を自身のブログで表明した。「党の信頼回復のためにも党が一致結束してゼロから出直すことが必要だ」と言及した。閣僚からの前倒し要求が明らかになるのは初めて。一方、石破茂首相は日米関税交渉を巡る米大統領令署名を受け、首相続投方針に変わりがないかどうか記者団に問われ「別に関わりがあることではない」と応じ、続投する意向を重ねて示した。
鈴木氏はブログで「連立の枠組みをどうしていくのか、下野し野党として出直すのか、真摯に議論する必要がある」とも指摘した。
また川崎秀人総務政務官はユーチューブ番組で、前倒しを求める書面を提出すると表明した。
平将明デジタル相は記者会見で、麻生派を率いる麻生太郎最高顧問が総裁選前倒しに賛成を表明したことを巡り「派閥の領袖が発言して流れをつくると、党が先祖返りしてしまう」と批判した。
阿部俊子文部科学相は会見で、総裁選前倒しを求めない考えを明らかにした。「今ある課題に真摯に取り組む必要がある」と述べた。