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不当解雇の訴え棄却求める 札幌の専門学校、教員提訴

2025/10/02 12:06

 札幌地裁などが入る建物=札幌市中央区

 札幌こども専門学校(札幌市)の教員だった男性(45)が、幼稚園教諭免許に関する試験で模範解答を書き写せる状態になっていると内部告発した結果、懲戒解雇されたのは不当だとして、地位確認や賃金支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論が2日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であり、運営する学校法人三幸学園(東京)は請求棄却を求めた。

 原告の男性が意見陳述し「告発した人が不利益を受けることがないよう、司法の判断をいただきたい」と求めた。

 訴状によると、同校では幼稚園教諭2種免許の単位修得試験で、模範解答が記された教材の持ち込みを許可。男性は、教材と同じ問題が出題されているとして報道機関に告発した結果、重要な内部資料を持ち出し流出させたとの理由で5月に解雇を通知されたといい「社会通念上相当と認められず、懲戒権を乱用したもので無効だ」としている。

 この問題では、姉妹校の小田原短大(神奈川県)でも通信教育課程で書き写しが可能だったとして、文部科学省が不適切だと指導したことが判明している。

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