第64回気象予報士試験の結果が10日、発表された。三重県伊賀市の原常子さんが、女性として史上最年長の74歳3カ月で合格した。約10年間勉強を続け、難関を突破した原さんは「信じられない。年齢を重ねても、続けて良かった」と喜んだ。
教諭として中学校で数学を教えていた原さん。自然豊かな地元で空を見上げるのが好きで気象に関心を持ち、定年退職後に勉強を始めた。「思っていたよりずっと難しかった」と苦笑するが、天気図から情報を読み取る面白さを感じた。畑仕事などの合間に参考書と向き合った。
試験を実施する気象業務支援センター(東京)によると、これまで女性の最年長合格者は68歳1カ月だった。男性も含めた歴代最年長は77歳3カ月。
試験は例年2回あり、合格後に気象庁に申請すれば、気象予報士の資格を得られる。今回は8月24日に4048人が受験し、約5・2%に当たる210人が合格した。