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イスラエル首相の暗部に迫る映画 日本で公開、本国では禁止

2025/11/13 15:32

 映画「ネタニヤフ調書 汚職と戦争」の一場面(配給トランスフォーマー、(C)2024 BNU PRODUCTIONS LLC ALL RIGHTS RESERVED.)

 イスラエルのネタニヤフ首相による汚職事件の捜査を通じ、同国がパレスチナ自治区ガザ攻撃を長期間続けた背景を探ったドキュメンタリー映画「ネタニヤフ調書 汚職と戦争」が8日から日本で上映開始され、好評を博している。流出した実際の取り調べ映像を使う異例の内容で、イスラエル国内では上映禁止。ネタニヤフ氏の暗部に迫るいわく付きの作品だ。

 「首相、告知から始めます」。映画はネタニヤフ氏に対する事情聴取の場面から始まる。背景事情について説明する地元民放テレビ局の記者の語りを交えながら、ネタニヤフ氏に賄賂を渡していたという実業家や行動を共にしていた側近らの証言が次々と飛び出す。

 ネタニヤフ氏は取り調べに、机を何度も手でたたきながら「その記録は真っ赤なうそだ」「とんでもない作り話だ」と激高。2019年11月に起訴され、求心力を失ったネタニヤフ氏は、「パレスチナ人というものは存在しない」と公言する極右政治家を連立に組み入れ、有権者に「完全な右派政権構築の絶好のチャンスです」と訴えた。

 全国30館以上での上映が決まっている。

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