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政府、米に地対空ミサイル輸出 殺傷武器の解禁後初

2025/11/19 20:22

 政府が、航空自衛隊保有の地対空誘導弾パトリオット・ミサイルを米国に輸出したことが分かった。複数の関係者が19日、明らかにした。外国企業の許可を得て国内で製造する「ライセンス生産品」に関して、2023年に殺傷能力のある武器を含めてライセンス元国への完成品輸出を解禁して以降、初の事例となる。

 関係者によると、米側はロシアの侵攻が続くウクライナへの支援によって、自国の迎撃ミサイルが不足しているのを補うため日本に輸出を要請。契約分の引き渡しは今月までに完了しているという。

 防衛省は、輸出したパトリオットについて、インド太平洋地域に展開する部隊を含む米軍で使用され、第三国に提供されないことを確認したとしている。弾数は明らかにしていない。

 ライセンス生産品の輸出を巡っては、23年12月に当時の岸田内閣が防衛装備移転三原則と運用指針を改定。米国企業がライセンス元となっている武器の部品に限って輸出を認めていたルールを大幅に緩和した。

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