2022年末の『NHK紅白歌合戦』を最後に歌手活動を休養していた氷川きよしが17日、東京ガーデンシアターでコンサートツアー『KIYOSHI HIKAWA＋KIINA. 25th Anniversary Concert Tour ～KIIZNA～』東京公演を開催し、1年8ヶ月ぶりに活動を再開した。「意地でも泣かない」宣言をしてた氷川だったが、公演中には感極まって涙する一幕も。約3時間にわたって32曲を熱唱した。
【写真】木根尚登のギターとともに歌声を響かせた氷川きよし
前日に予定されていた復帰公演が台風の影響で延期となり、1日遅れで迎えた1年8ヶ月ぶりの復帰ステージは、午後2時6分に幕が上がった。
暗転するステージに氷川が登場すると、6500人の観客の割れんばかりの拍手と歓声の中、深々と一礼。照明に照らされた氷川は晴れやかな笑顔で客席に手を振り、ストリングス隊を加えたバンドの演奏をバックに「WALK」からスタートした。間奏で再び一礼すると、開口一番「きょうは皆さんありがとうございます！思い切り楽しんでください」と観客に呼びかけ、色とりどりのペンライトが激しく揺れた。
復帰公演には、プライベートでも親交のある木根尚登（TM NETWORK）がスペシャルゲストとして駆けつけた。デビュー2年目から励ましてもらっていたという木根を迎え、木根のアコースティックギター演奏でTM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」を歌い終えると、この日初めてのMCタイムに。木根が「きのうは台風で、悲しい想いをしていらっしゃった方も多いと思うんですけど」と、台風により延期となった初日（16日）公演に来る予定だったファンを思いやりつつ、「きょうは1年8ヶ月ぶりだっていうじゃないですか」と問いかけ。氷川は「本当にもう泣きそうなんですけど、でも涙は出ないですね。意地でも泣かないです」と強がった。
しかし、父への想いを込め、氷川が作詞、木根が作曲をした「FATHER」を歌唱中には表情を崩し、涙で声を震わせた。歌い終わり、次の曲にスタンバイ中には泣き声が漏れ、「ごめんなさい」と謝ると、こみあげる涙を必死にこらえながら愛犬への想いを込めた「きみとぼく」を泣きながら歌い始め、熱唱した。
この日は黒のラメ入り衣装や白の燕尾服、紋付袴やデニムのセットアップなど5パターンの衣装でも楽しませた。演歌・歌謡のみならず、ポップス、ロック、アニソンなど、さまざまなジャンルの楽曲を力強くも伸びやかに歌い、ファンを魅了。最後には万雷の拍手を浴びながら「忘れません、この日を。うれしいです」と喜びを噛み締めていた。
本ツアーは、9月4・5日に大阪フェスティバルホール、10月11日に埼玉・大宮ソニックシティまで続き、10月25日からは『氷川きよし 25周年記念劇場コンサートツアー』を福岡・博多座、愛知・御園座、大阪・新歌舞伎座、東京・明治座で開催予定。東京ガーデンシアター公演の模様は、11月にWOWOWで放送・配信される。
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