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「生成AIで勉強のしかたはかわると思う」小中学生*は55.7%**。

2025/09/18 11:00

  • 公益財団法人博報堂教育財団
  • 調査・アンケート
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博報堂教育財団 こども研究所が小4~中3に聞いたトピックス調査「子どもと生成AI」の結果を発表

2025年9月18日
公益財団法人博報堂教育財団 こども研究所

 公益財団法人博報堂教育財団の調査研究機関 こども研究所では、全国の小学4年生~中学3年生を対象に、子どもをとりまくさまざまなトピックスについて調査を実施しています。

今回は、「生成AI」の認知や利用状況、イメージについて、子どもたちに聞きました。

生成AIの認知率は全体の8割***で、使用経験率は全体の4割でした。

「『生成AI』があることで勉強のしかたはかわると思う」のは55.7%** 。生成AIを「知っている」と回答した小中学生のうち半数以上が、生成AIは勉強のしかたに何かしらの影響があると感じていました。

生成AIを使用することに対しては、「すきなことや興味のあることにくわしくなりそう(68.0%)」「工作やイラスト、創作活動でよりよいものが作れそう(58.9%)」 **など、興味分野や創作活動を拡張するツールとポジティブに捉えていました。

* 小学生=4〜6年生 (以下同様)

** 生成AI認知者ベース (以下同様) 

*** 事前に生成AIの説明を読んでから回答。詳細は調査概要を参照 (以下同様) 

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O2-hXN18cL3

 

「子どもと生成AI」調査結果のポイント ※【 】内はベースとなる回答者

1. 【全体】小中学生の生成AIの認知率は8割*** 。使用経験があるのは4割。6割が「今後(も)使うと思う」。

2. 【認知者】生成AIを使うと「すきなことや興味のあることにくわしくなりそう」が7割。興味分野や創作活動を深めるツールとしての期待が「宿題がらくになりそう(54.8%)」より高い。

3. 【認知者】生成AIのイメージは「楽しい」8割、「味方」7割。一方で、「安心な」「信用できる」は半数を下回る。

4. 【認知者】「『生成AI』があることで勉強のしかたはかわると思う」のは55.7%。

5. 【使用経験者】使用目的は検索がトップ。文章生成は中学生が小学生より高い。女子は、雑談や相談、イラストを描くといった検索以外の目的での使用率が男子より高め。

6. 【認知者・使用経験者】生成AI利用上の注意点の認知は、すべての項目で半数に届かず。

 

「子どもと生成AI」調査結果詳細

1. 【全体】小中学生の生成AIの認知率は8割*** 。使用経験があるのは4割。6割が「今後(も)使うと思う」。

・生成AIを「知っていて、どんなことができるかわかる」「知っていたが、どんなことができるかわからない」を合わせた認知率は8割***。

・「よく使っている」「たまに使っている」「使ったことはあるが、今は使っていない」を合わせた使用経験率は全体の4割。

・今後(も)生成AIを使うかどうか聞いたところ、「使うと思う」「たぶん使うと思う」を合わせた使用意向あり計は6割。

・小学生よりも中学生の方が認知率、使用経験率ともに高く、中学生の使用経験者は半数近く。使用意向率は小学生の方が中学生よりもわずかに高い値でした。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O3-sL7KF40g

2. 【認知者】生成AIを使うと「すきなことや興味のあることにくわしくなりそう」が7割。興味分野や創作活動を深めるツールとしての期待が「宿題がらくになりそう(54.8%)」より高い。

・生成AI認知者に、生成AIの使用は自分自身にどのような影響があると思うか、それぞれの項目について聞いた質問で、〈そう思う〉のトップ3は、「すきなことや興味のあることにくわしくなりそう(68.0%)」「新しいことを体験できそう(63.2%)」「デジタルやコンピューターにくわしくなりそう(60.6%)」で6割を超えました。

・続いて、「工作やイラストなど、創作活動でよりよいものが作れそう(58.9%)」 「宿題がらくになりそう(54.8%)」。

・興味分野を探求したり、創作活動をより良いものに拡張するためのツールとしての期待が、宿題利用より高い結果になりました。

・一方で、「自分で考えなくなりそう」も4割ほど存在し、生成AIという新しい技術に不安と期待が混在している様子も見られました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O4-z4D9Yynj

 

3. 【認知者】生成AIのイメージは「楽しい」8割、「味方」7割。一方で、「安心な」「信用できる」は半数を下回る。

・生成AI認知者に、生成AIについての考えを聞いたところ、「楽しい」が80.1%、「味方」が73.2%と高い値でした。

・しかし、「優しい」「安心な」「信用できる」といった項目は半数を下回りました。

・「優しい⇔こわい」「安心な⇔心配な」「信用できる⇔信用できない」では、4割弱が「どちらともいえない/わからない」と回答していることから、生成AIの安全性や信頼性についてはまだ判断がつかない段階にあるとも見てとれます。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O5-4L0T1USL

 

4. 【認知者】「『生成AI』があることで勉強のしかたはかわると思う」のは55.7%。

・生成AIがあることで勉強のしかたはかわると思うか聞いた質問で、認知者全体の中で「かわると思う」と答えた人は55.7%。半数以上が、勉強に何かしらの影響があると考えていました。

・その理由を自由回答で聞いたところ、「すぐ/早く答えが出る」「時短できる」など、情報収集や検索のタイムパフォーマンスが良くなるという回答が多くありました。また、「辞書/塾/学校がいらなくなる」といった学習環境の変化や、勉強の質が変わるといった意見、ネガティブな変化として「考えなくなる」「頼りすぎてしまう」という声がありました。

・「かわらないと思う(16.6%)」の理由としては、 「結局理解しなければいけないのは自分」「(AIが正しいのか)判断するためには自分が勉強しないとわからない」といった、“最終的には自分次第”といった意見が散見されました。「(生成AIで)入試は突破できない」など、受験を控えた中3生の実感のこもった声もありました。

・「どちらともいえない/わからない(27.7%)」の理由は、「使ったことがないから」が多数。その他に「学校で使っていない」「(生成AIの使用を)見つかったら先生に怒られる」といった声があり、学校や授業で使っていなかったり使用を禁止されているので、生成AIの勉強利用がイメージしづらいといった様子もうかがえます。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O6-E98T0KrW

 

5. 【使用経験者】使用目的は検索がトップ。文章生成は中学生が小学生より高い。女子は、雑談や相談、イラストを描くといった検索以外の目的での使用率が男子より高め。

・生成AI使用経験者に聞いた使用目的は、「わからないことを調べる」がトップ。従来の検索エンジンのように調べものをする目的で使用している人が7割で最多でした。

・小学生と中学生ではあまり差はありませんが、中学生は「文章を作ってもらう(28.1%)」「文章のアイデアを出す(23.7%)」といった文章生成での使用が、小学生よりも5pt以上高い値でした。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O7-U9fa2018

 

・男女別では多少の違いが見えてきました。

・男女とも「わからないことを調べる」が1位ですが、女子は「会話や雑談をする(26.6%)」「悩みごとや将来の相談をする(17.6%)」といったトーク・チャット目的、「絵やイラストを描く(22.7%)」などの創作目的での使用が男子より高めです。生成AIは共感や理解を示すような対話も可能なため、調べ物以外にも会話や相談、創作といった幅広い利用につながっているようです。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O8-Q1viZh9E

 

6. 【認知者・使用経験者】生成AI利用上の注意点の認知は、すべての項目で半数に届かず。

・生成AI認知者に、生成AIを使うときに気を付けることを挙げて、知っている項目を聞いたところ、最も高かったのは「名前や住所を入力しないようにする(35.8%)」。

・生成AI使用経験者に絞っても、すべての項目で半数に届きませんでした。

・利用上の注意点はあまり浸透しておらず、認識不足のまま利用が先行していると言えます。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O9-X0Ul7hql

 

参考 : 「生成AI」を夏休みの宿題に「使った」「使う予定」の人は使用意向者中3割。 

・調査実査の時期が夏休み期間中だったため、生成AIを「今後(も)使うと思う」と回答した人に、夏休みの宿題に生成AIを使ったか(使う予定か)を聞いたところ、「使った」「使う予定」と回答したのは合わせて3割でした。

・小学生は、半数以上が「使わない予定」と回答しました。

・中学生は、「使った」「使う予定」と回答した人が小学生と比較して13pt高く、36.1%でした。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O10-fQT0qA0V

 

「子どもと生成AI」調査概要

◆調査手法  :インターネット調査

◆調査エリア :全国

◆調査対象者 :小学4年生~中学3年生

※調査にあたっては事前に保護者の承諾を得て行っています。

◆サンプル数 :有効回答数 1,200人

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202509125132-O11-s29QIJu1

◆調査実施日 :2025年8月8日(金)

◆企画・分析 :公益財団法人 博報堂教育財団 こども研究所

◆実施・集計 :QO株式会社 

◆調査パネル :株式会社マクロミル

 

※小数第2位を四捨五入しているため、グラフの合計値は見た目の数値と異なる場合があリます

※この調査では、対象者は以下の生成AIについての説明を読んでから回答しています。

「生成AI」とは、たくさんの文章や絵、写真、音楽などを学んだコンピューターが、新しいアイデアや答えを作り出してくれるしくみです。

質問に答えたり、作文や絵をつくったり、知らないことを説明してくれたりします。

まるで人と会話しているような自然な話し方もできます。

生成AIの代表的なサービスには、ChatGPT、Geminiなどがあります。

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