(21)暑い夏と温暖化 畑の草は"エコロジー"

 
今はジャガイモを収穫しなければなりません。友達が手伝ってくれて、本当に助かりました。切った草は肥料になるので宝物(宝草?)です

 Coucou! エミリーです。

 皆さん、台風は大丈夫でしたか? 強い風、洪水、いろいろ大変なことがありましたね。農園も屋外プールになってしまって、早めにあちこち掘りました。こんなに暑い夏の後で「なんてこと」と思いました...。

 大熊の仲間が「こんなに暑いって、生まれて初めて!」とよく言いました。確かに、雨が降らず、毎日溶けた感じがしました。ネットで降水量のデータを調べたら、7月は2014年以降で最小値。8月も異常に少なかったです。7月から土が硬いせいでフェンスの杭(くい)を打てず、若い苗をウサギから守るために杭を使わずに金網と草でフェンスを作ってみました。

 フランスにいる親と連絡をとったら、「南フランスで40度を超えた」と言われました。びっくりすることですか? それとも、これから当たり前のことになるのかな。

 子どもの頃、フランスの夏は暑かったですが、家はエアコンなしで、午後はシャッターを閉めれば室内が涼しくなりました。コラムを読んでくれている人の中にも「うちにもエアコンがなかった」という思い出がある人がいるでしょうね。

 これから地球温暖化の影響をどんどん感じると思います。よく言われるのは、季節がバラバラになり、温度や雨、干ばつなどのバランスが崩れるということです。エコロジーはきれいな言葉ですが、抽象的なコンセプトに見えるかもしれません。ですが、そんなに難しく考えなくてもいいと思います。自分の周りや地球、人に優しいことをするだけで、最初の一歩になるのではないでしょうか。

草の間に道写真=梅雨の草の間に道をつくりました。この道を通った人はみんな「ジブリみたい! トトロが出そう!」と言います

 畑の場合は、みんなに「草を育てている」と笑いながら言われています。私も笑いながら「そうですね」と返事します。あぁ、いつも同じことを言われるので「草を刈らない理由」のTシャツを作りましょうか(笑)。草を刈らないのは、日陰づくり、苗の保護、生物多様性、土壌水分、土壌肥沃(ひよく)度の目的です。草の陰で作業した時に、温度が結構下がりました。草に優しい言葉を囁(ささや)いたおかげで、暑い夏の小さい壁になってくれたのだと思います。また畑だらけの話に戻りました~。

 夏は祭りの季節でもありました! 友達と楢葉や富岡のイベントへ行って、久しぶりに花火を見ました。そして、9月2日「大熊町の夏祭り」に参加しました。出店を開き、仲間といわき踊りをして、初の盆踊りをしました。「左、み~ぎ、下~、丸い、1234」と言いながら、モタモタと踊りました。最後に花火も上がり、すごく近くに見えて、きれいでした。

 「早く来年の夏まつりになってほしい!」と思いながら、暑くても楽しい夏を過ごせました。

 それでは、また来月!

ススキ写真=あぁ~、ススキが大好きです。ススキがないと秋になりませんね

 エミリー イラストレーター。東京などで語学講師として活動し、2021年2月から県内に移住。趣味は散歩。猫好き。自身のサイト「メリエマリス」で、赤べこのイラストや県内スポットの紹介文とイラストマップなどを公開。オリジナルグッズも多数展開中。