【ご飯のお供】みそ味が人気、ノリも復活

 
県観光物産館には県内産の米やご飯のお供が数多く並ぶ=福島市

 間もなく新米の季節がやって来る。米のおいしさを引き立て、しかも福島らしいご飯のお供は何だろう? 箸がいくらでも進む「禁断のベストパートナー」を求めて調査を開始した。

 読者やリスナーからの投稿は、「漬物」(須賀川市・なおちゃんさん他多数)や「明太子」(おこりんぼうミーさん他)、「ふりかけ」(会津美里町・にゃんきちさん他)など、不動のエースたちが票を集めた。

 一方で、手軽に作れておいしそうな家庭の味も。「母特製の卵みそです。いり卵をみそで味付けした簡単でシンプルな料理ですが、めちゃおいしいのです!」(福島市・しばななさん)、「父が、しょうゆ卵をよく作ってくれました。しょうゆ、かつお節、うま味調味料と卵を、そぼろ状になるまで煎って出来上がりです」(麦わらのビリーさん)、「大葉を刻んでごま油で炒めて、みそと砂糖で味付けした、大葉みそです。シンプルですが白米が進みます」(会津の恵子ママさん)。ほかにも、「県北では夏は細かく刻んだキュウリとナスとミョウガに、しょうゆやかつお節をかけたものをご飯にのせて食べる」という情報も。

 一手間かけたレシピをもっと知ろうと、福島中央テレビで放送中の情報番組「ゴジてれChu!」(月~金曜)の料理コーナーで紹介したお薦めのご飯のお供を尋ねると、二つのレシピを教えてくれた。

 「じゃことクルミの甘辛煮」(管理栄養士、ヘルシークッキング教室主宰・橋本ヨシイさん考案)。作り方〈1〉ちりめんじゃこ(上乾)50グラムをざるに入れ、熱湯を回しかける〈2〉鍋に酒50cc、砂糖大さじ3、しょうゆ大さじ1、みりん小さじ1、〈1〉を入れて火にかける。時々まぜながら、とろみが付くまで煮る〈3〉素焼きのクルミ50グラムを加えて火を消し、白ごま約大さじ1を加えて全体をまぜる。

 「変わり豆みそ」(料理研究家・三瓶ミヤ子さん考案)。作り方〈1〉ショウガ30グラムとエノキダケ1袋を細かく刻む〈2〉熱したフライパンでごま油大さじ1、〈1〉、ゆで大豆(缶詰)120グラム、しらす干し60グラムを炒める〈3〉みそ大さじ3~4、みりん大さじ4、酒大さじ3を加え、全体に絡める。水分が飛んだら火を止める。

 キクラゲも

 最後に、手軽に買える本県ならではのご飯のお供を求め、福島市の県観光物産館を訪ねた。館長の桜田武さんによると、県内で人気のご飯のお供の特徴は、みそがベースになっているものが多いことだという。確かに、ここまで紹介したものも、みそ味が多い。売り場を眺めるとさまざまな種類の「○○みそ」と銘打った商品がある。

 ほかには、キクラゲを使った商品が人気だという。キクラゲは昔に比べると栽培がしやすくなり、生産量が増え、ラー油漬けなどいろいろな商品に使われているそうだ。また、相馬市松川浦のノリの出荷が復活してからは、佃煮などノリを使った商品が好評だという。

 館内では「福、笑い」「五百川」など県産米の隣にご飯のお供が並べられおり、セットで買わずにいられない心憎い陳列がされていた。さて、きょうのお供はどれにしようか。(佐藤香)