【予定管理、アプリ?手書き?】二大ご当地手帳が人気

 
(写真上)さまざまなデザインの手帳が並ぶペントノートの店内=福島市(写真下)2023年版の「ふくしま手帳」

 今年も残り約3週間。すでに来年の予定も入りつつある頃。そんな、新年のスケジュールをあなたはどこに記録していますか? パソコンやスマートフォンのアプリで管理するデジタル派、それとも紙の手帳に記入するアナログ派? 両者の手帳術を調査した。

 通知機能が便利

 まずはデジタル派。「スマホはまめにチェックできて便利。通知機能もあるし」(おばけせんべいが止まらないさん)、「仕事に集中していても、お知らせ機能で教えてくれて、使い方次第では無限大」(いわき市・ponoaさん)など、デジタル派最大の長所は通知機能のようだ。

 さらに、デジタルとアナログ両方を使い分けるハイブリッド派も。「手で書くと覚えるので、仕事の予定はアナログにしています。プライベートはアプリを活用して家族の予定を共有しています」(郡山市・むらさきしきぶとんさん)、「アナログの自由に書き込めるところ、デジタルの通知機能、いいとこ取りで両方使っています」(玉川村・キキさん)。

 県内の情報満載

 そして、多数を占めたのがアナログ派。中でも「福島県民手帳」と「ふくしま手帳」、この"福島二大ご当地手帳"の愛用者が目立った。

 まずは福島県民手帳について、発行元の県統計協会に聞いた。50年以上前から発行しており、現在はサイズやフォーマット違いで3種類ある。主な行事や観光地の情報、統計データ、「福島あれこれ全国ランキングベスト5」などを掲載。また、県内の観光施設や道の駅で使える割引などの特典も付いている。

 続いて「ふくしまの豆知識がたくさん書いてあって、福島の良いところを再発見できます」(郡山市ねこのしきぶとんさん)という、ふくしま手帳を発行する日進堂印刷所(福島市)のふくしま手帳編集室へ。

 手帳の隅々まで福島県に関するネタと情報であふれていて、例えば日付欄には毎日県内の小ネタが書かれている。しかも毎年全部変わるというから驚きだ。他にも、昭和のデパートやご当地ベンチなどを紹介している。「かゆくないところに手が届く福島情報を詰め込みました」という通りの、読んでも楽しい一冊だ。

 書店や文具店で手帳売り場を眺めるのもアナログ派の楽しみの一つ。福島市の文具店ペントノートを訪れた。店では毎年8月終わりごろから手帳売り場を展開しており、近年は交流サイト(SNS)の普及に伴い、手帳向けのシールやスタンプなど、「デコる(飾る)」アイテムが増えたという。リスナーからも「一日を振り返って手帳に向かう時間がたまりません」(会津坂下町・会津の恵子ママさん)など、書くことを楽しんでいるエピソードが届いた。

 スケジュール管理を重視するデジタル派と、手書きを楽しむアナログ派。そんな手帳との付き合い方が見えた。(佐藤香)