【納豆(上)】ネバネバ愛...県民ソウルフード、食べ方もいろいろ

 
文中で紹介した納豆にお薦めの食材いろいろ。きょうは何を合わせますか?

 福島市の購入額...全国1位 

総務省の2022年家計調査によると、福島市の1世帯当たりの納豆購入額が、4年連続で1位になった。そんな、福島県民の納豆愛を確かめようと、好きな納豆の食べ方を聞いた。

 調査を開始すると、定番から変化球まで、こだわりの食べ方やアレンジが寄せられ、過去最多の投稿数となった。ありがとうございます! これだけでも福島県民の納豆愛の強さがうかがえる。
 まずは、酸味のあるものを合わせる、さっぱり派。「梅肉を少しまぜるのが好きです」(おやゆびッツさん)、「ポン酢とラー油や、付属のたれ+酢とごま油の組み合わせ」(喜多方市・もちゃししさん)。

 逆に「辛子とたれを入れて、マヨネーズとしょうゆを少し入れたら完璧です」(新地町・みいちゃん大好きさん)など、マヨネーズでコクを出す人も。

 忘れちゃいけない、納豆の永遠の相棒たちも。「私の一押しは、キムチ納豆(たれなし)と、メカブとオクラ納豆です」(福島市・りーちゃんのママさん)、「熱々のご飯に納豆、オクラ、長芋、生卵と少しの酢のネバネバ丼!」(会津若松市・キラさん)、「辛子を入れて白くなるまで100回はまぜます。その中にメカブ、ワカメ、しらす、ごまをたくさん入れます」(郡山市・ブンブンさん)。

 本県らしいものとして「冬場は白菜の漬物を刻んで入れます。特に、少しすっぱくなった漬物がおいしいです」(川俣町・斎藤恵二さん)。この食べ方は中通り北部の読者やリスナーを中心に多数寄せられた。

 変わり種では「卵かけご飯に納豆とツナ缶をまぜて食べます」(南相馬市・モモタさん)。さらに「最近は納豆にバナナを小さく切ってまぜる食べ方にはまっています!」(本宮市・よっちゃん)という上級者も。

 気になったのは砂糖を入れるという投稿。納豆を甘くする? とたじろいだが、「粘りが強くておいしかった」(川俣の三枚目さん)、「砂糖を少しまぶしてネバネバを出す」(福島市・福島のnamiさん)、「砂糖を少し入れると、よく糸を引くようになると聞いたことがあります」(HGMさん)などとあり、甘さよりも粘りを出すために入れるようだ。

 納豆を使った料理のレシピも続々と。「油揚げを半分に切り、間に刻んだネギと納豆をまぜたものを入れ、フライパンで両面焼き、しょうがじょうゆで食べます」(天栄村・ユキノさん)、「納豆と添付のたれ、刻みネギをギョーザの皮で包んで揚げる」(福島市・まーちゃん)、「納豆とチーズをホットサンドメーカーで焼く」(いわき市・有馬芳幸さん)。

 漬物や卵と相性

 さまざまな食べ方を紹介してきたが、発酵食品に詳しい管理栄養士でヘルシークッキング教室主宰の橋本ヨシイさんに、納豆と食材の組み合わせによるメリットを聞いた。

 まず、キムチや白菜漬けは、漬物の植物性乳酸菌と納豆を一緒に取ることで腸内環境が良くなり、おなかの調子も整い免疫力もアップする。山芋やオクラなどは、ネバネバの成分であるムチンが胃壁を守るので、お酒のおつまみにもお薦め。また、卵やチーズに含まれる動物性たんぱく質は、納豆の植物性たんぱく質と一緒に取ると、成分を補い合って理想的なたんぱく質になるという。

 納豆の粘りが苦手な人に橋本さんが薦めるのがトマト。臭いを消して爽やかに食べられ、ビタミンAやCも一緒に取れる。

 意外にも納豆はさまざまな食材と相性が良さそうだ。次回も引き続き、そんな納豆の魅力に迫りたい。(佐藤香)

=次回掲載5月11日