【私のストレス解消法】好きなことに没頭、スポーツや歌うこと

 
心と体の力を抜く「筋弛緩法」

 環境の変化や不安定な天気など、ストレスを感じることが多いこの季節。イライラやモヤモヤをどうやって発散していますか? 今回は読者やリスナーにストレス解消法を調査した。

 車中の1人カラオケ人気

 投稿を大別すると、一番多かったのがスポーツなど体を動かすことだった。ジョギングやウオーキングをはじめ、「冬はスノーボード、梅雨が明けたら山登り、あとはサイクリング」(Norichan78さん)、「バッティングセンターで思いっ切り打ってストレス解消します」(福島市・アニマルレスリーさん)など、アクティブ派も。肥満率が高いといわれる福島県民だが、健康意識が高まっているのかもしれない。

 次いで多かったのが歌うこと。特に人気だったのが車の中での1人カラオケだ。「隣の車や対向車の方に見られて恥ずかしいので、コロナが落ち着いてきてもマスクは必須です!」(福島市・JACKさん)。これには同意する人も多いのでは。

 他にも、音楽やテレビ、映画などを鑑賞すること、コンサートやスポーツ観戦、小旅行やドライブ、食べること、寝ることなどが複数寄せられた。また、編み物(福島市・お千さん)、プラモデル制作(Dさん)、楽器の演奏(むらさきマカロンさん)、七輪で焼き鳥を焼く(郡山市・絶好町三丁目さん)など、好きなことに熱中することで上手に発散しているようだ。

 自律神経のバランス整える

 ストレスの対処法について、福島産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員、佐藤美恵さんに聞いた。

 まず、心身の健康を保つために最も重要なのは、規則正しい生活リズムで自律神経のバランスを整えることだという。睡眠のリズムを整え、3食規則正しく食べる。そんな基本的なことを大切にする毎日が心の健やかさにつながる。さらに、親しい人とおしゃべりをする、仕事から離れた趣味を持つ、思いっきり笑うなど、楽しいと思える時間を持つことも大切だ。

心身の力抜く 適度なストレスは、やる気を起こさせたり能力を高めたりすることもある。しかし、強過ぎるストレスは体調不良や、意欲や行動の低下を引き起こしてしまう。上手にコントロールする方法を身に付けたい。
 不安や緊張などストレスを感じているときは、呼吸が浅くなりがちだ。そんなときに自分を落ち着かせる呼吸法(腹式呼吸)を教えてもらった。

 〈1〉目を閉じて背筋を伸ばし、肩の力を抜き、おなかに軽く手を当てる〈2〉口をとがらせて細く長くゆっくりと息を吐く。おなかに力を入れてへこませながら、空気を全部吐き出す。吐き切ったら1~2秒間息を止める〈3〉おなかの力を抜くと、自然に鼻から空気が入る。おなかが膨らんできても息を吸い続け、胸が広がるのを感じる。さらに空気を目いっぱい吸い込み、体内に酸素をたくさん取り込む〈4〉胸いっぱい空気が入ったら、また息を止め、ゆっくり吐き出す―。この一連の動作を1~2分間繰り返す。

 また、意識的に緊張状態と弛緩(しかん)状態を繰り返し、心と体の力を抜く「筋弛緩法」も、緊張や不安を和らげるのに効果的だ。

 ストレスと前向きに付き合いながら毎日を楽しく過ごしたい。そして、不調が続くときや、つらいときは、職場の産業医や心療内科など専門家への相談も検討しよう。(佐藤香)