【お薦めの福島土産】 50年変わらぬやさしい味わい「ままどおる」

 
人気を集めた、おなじみの「ままどおる」(画像提供:三万石)

 今年最後の「ココほれ!ふくしま」は、年末年始に向けてお薦めの福島土産を調査した。

 本紙読者とふくしまFMのラジオリスナーに尋ねたところ、最も多くの票を集めたのは三万石(郡山市)の「ままどおる」。言わずと知れた本県を代表する銘菓だ。「昔から変わらない味」(クローバーさん)、「東京に勤める娘が『里帰りするなら、ままどおる買ってきて』と頼まれるそうです」(はじっこからマミリンさん)、「知名度抜群です!」(ゆずももさん)、「県外の友達にも大好評です」(あおちゃさん)などなど、熱い声が寄せられた。

 人気の秘密は「ミルク味のあん」

 あらためて、人気の秘密を三万石に聞いた。

 ままどおるはバターを使った生地でミルク味のあんを包み込んだ焼き菓子だ。1967(昭和42)年に発売し、50年以上にわたり愛されている。ままどおるという商品名は、スペイン語で「お乳を飲む子」というイメージで付けられたという。89年にはチョコレート風味に焼き上げた「チョコままどおる」(10~5月の期間限定販売)が誕生し、こちらもファンが多い。

 三万石によると、商品のキャッチコピーに「ずっと変わらないやさしい味わい」とあるように、味は発売当初から変わっていないそうだ。パッケージには母と子が見つめ合う姿が描かれ、味わいにもデザインにも優しさが表現されている。いつ食べても懐かしさと安らぎを感じるのは、そのせいかもしれない。

 ほかにも、同社のエキソンパイ、柏屋薄皮饅頭(まんじゅう)、酪王カフェオレ、ゆべし、日本酒など「定番&王道商品」を薦める投稿が多数届いた。

 気になるアトリエ・ド・ガトーの「レモンケーキ」

 そんな横綱級のラインアップの中に、気になる新顔が。「アトリエ・ド・ガトーさんのレモンケーキです。味に奥行きがあり、ちゃんと酸っぱいし生地がおいしい」(レモン大好きさん)、「アトリエ・ド・ガトーというケーキ屋さんのカカオの実とレモンケーキがおいしい。親戚や友達に贈ってます」(マリンラブさん)、「アトリエ・ド・ガトーのレモンケーキが気に入ったのでお世話になっている方に贈っています。本当においしくて、自分にも買ってます」(サマージャンボさん)。

231214kokohore701-22.jpg写真=アトリエ・ド・ガトーのレモンケーキ。皿にのっているのは、その日に焼いた「朝焼きプレミアムレモンケーキ」

 評判を確かめようと、二本松市のJR安達駅近くにある店に足を運んだ。レモンケーキというとレトロなイメージがあったが、オーナーの平栗正登さん(44)に聞くと、意外にも昨年誕生したばかりで、今や1番人気の商品だという。平栗さんはさまざまな店のレモンケーキを食べ比べて試作を重ねた末、「納得のいくものができた」と話すその商品は、一口目からレモンの爽やかな酸味が広がり、生地にはレモンピールが入ったオリジナリティーにあふれるものだ。数に限りがあるが、焼きたての「朝焼きプレミアムレモンケーキ」も販売している。

 このほかにも、特に会津地方のお土産情報がたくさん寄せられた。一部紹介すると、会津の天神さま、喜多方ラーメン、羊羹(ようかん)ファンタジア、ニシンの山椒(さんしょう)漬け、手焼煎餅早乙女踊り、会津葵のかすてあん、会津武者煎餅などなど。さすが本県を代表する観光地、お土産の宝庫だ。

 これからの時期、福島に来る人へ、または福島から届ける土産物の参考になれば幸いです。おいしい福島土産で、良い年をお迎えください。(佐藤香)