志村けんらしくない?朝ドラ・エール初登場 存在感あるセリフ

 

 新型コロナウイルス感染のため3月下旬に急逝したタレント志村けんさんが1日、NHK連続テレビ小説「エール」第25話に大物作曲家役として初登場した。初登場に合わせ、NHKは撮影時のエピソードを明らかにした。初の本格的なドラマ出演に、志村さんは「いつもの志村けんらしくないところを見てもらえれば」と語っていたという。

 志村さんの遺作となったエールでは、昨年12月から3月上旬まで計4日撮影に参加した。役柄は緊張感あるシーンが多く、カットごとにチーフ演出の吉田照幸監督らと演技を確認して撮影に臨んだ。

 笑わせる役柄ではないが、「ついつい何かしたくなっちゃう」とコメディアンらしさも見せたという。注目点については「出ているシーンは困ったことにあまり笑いがない。役柄はみんなが憧れる作曲家で意地悪っぽいところもある。志村けんらしくない、こんなこともやりますよってところを見てもらえればうれしいね」と語った。

 第25話は志村さんがクランクインした日に撮影された。番組終盤に登場し、出演は約1分と短く、セリフも「本物か、まがい物か楽しみだねぇ」など出番が少ない中で存在感を見せた。ドラマについては「コントと大きな違いはないけど、笑わせなくていいよね。脚本、演出があっての芝居だし、間違うとみんなに迷惑かけちゃうから。家で台本読んだりしてますよ。だけど、いざ撮影になるとセリフとんじゃうの」と語っていた。

 志村さんの収録済みシーンはそのまま放送され、来週以降もたびたび登場する予定だ。